2026年5月22日
「待つ採用」から「探す採用」へ——ダイレクトリクルーティングの第一歩
「求人を出しているのに応募がゼロ」——この状況が続いても、ただ待っているだけでは変わりません。
採用がうまくいっている会社の中には、求人票を出して待つだけでなく、自社から候補者にアプローチしているところがあります。これが「ダイレクトリクルーティング」と呼ばれる手法です。
ダイレクトリクルーティングとは
ダイレクトリクルーティングとは、企業側が転職者・求職者のデータベースを検索し、条件に合う人材に直接スカウトメッセージを送る採用手法です。
従来の採用は「求人票を出して応募を待つ」という受け身の形でした。ダイレクトリクルーティングは、求職者が積極的に転職活動をしていない「潜在層」にも届けられる点が特徴です。
ただし、メッセージを送っても返信がないケースも多く、効果が出るまでに時間と工夫が必要な手法です。「すぐに採れる魔法」ではなく、継続的な発信の一つとして位置づけることをおすすめします。
地方中小企業が使いやすいツール
① Indeedスカウト
Indeed上でプロフィールを公開している求職者にスカウトメッセージを送れる機能です。Indeedに求人を掲載している会社であれば比較的始めやすく、地域・職種で絞り込んで候補者を探すことができます。
② ハローワークの求職情報閲覧
ハローワークに登録している求職者の情報を、事業主向けに閲覧できる仕組みがあります。特定の地域・職種で求職者を探し、求人票への応募を促す形での活用が可能です。無料で始められるため、最初の一歩として取り組みやすいです。
③ LinkedInなどのSNSスカウト
LinkedInは職務経歴を公開しているプロフェッショナル向けのSNSです。特定のスキルや経験を持つ人材を探してアプローチすることができます。ただし、地方の一般職では活用できる候補者数が限られる場合があります。
スカウトメッセージで大切なこと
ダイレクトリクルーティングで返信をもらうためには、メッセージの内容が重要です。
悪い例(返信されにくい) 「弊社の求人にご興味はございませんでしょうか。ぜひご応募ください。」
良い例(返信されやすい) 「〇〇のご経験に注目してご連絡しました。弊社では△△の業務をお任せできる方を探しています。もし少しでも興味があれば、まずお話だけでも聞いていただけませんか。」
ポイントは「なぜこの人に送ったのか」を具体的に書くことです。一斉送信のような文面は読んでもらえないことが多いため、相手のプロフィールを読んだ上で、相手に合わせた内容にする必要があります。
受け身採用と組み合わせて使う
ダイレクトリクルーティングは、求人票を出してアプローチするという従来の採用との組み合わせで使うのが現実的です。
採用の全体プロセスを整理した上で、どのフェーズに課題があるかを確認してから取り組むと効果が出やすくなります。採用のプロセス全体についてはこちらの記事を参考にしてください。
また、ダイレクトリクルーティングでアプローチした候補者が「会社を調べる」ことを前提に、採用ページ・SNS・社長の発信が整っている必要があります。会社の見え方についてはこちらの記事(求人を出しても来ない理由)も合わせてご覧ください。
攻めの採用全体の考え方についてはこちらの記事でも解説しています。
採用のアプローチ方法について気になることがあれば、お気軽にご相談ください。
よくある質問
Q1. ダイレクトリクルーティングはどのくらい効果がありますか? スカウトメッセージへの返信率はサービスや文章の質によって大きく異なり、数%〜20%程度と幅があるとされています。効果が出るまでには継続的な取り組みが必要です。すぐに採用につながることを期待するよりも、採用の選択肢を広げる手段として位置づけることが現実的です。
Q2. 費用はどのくらいかかりますか? ハローワークの求職情報閲覧は無料です。IndeedスカウトはIndeedの有料プランと組み合わせる形になります。LinkedInは月額費用が発生するプランが多く、費用は数万円〜となります。まずは無料で始められるハローワーク・Indeedの機能から試してみることをおすすめします。
Q3. スカウトメッセージの文章が苦手でもできますか? いくつかのテンプレートを用意しておき、相手のプロフィールに合わせて一部をカスタマイズする形が現実的です。「なぜこの人に送ったか」を一言加えるだけで、返信率が変わりやすくなります。
Q4. 地方の中小企業でも使えますか? 地域・職種によっては登録している候補者数が少ないこともあります。ハローワークの求職情報やIndeedスカウトは地方での利用に向いているケースがあります。採用チャネル全体のバランスを見ながら活用するのが現実的です。