2026年7月23日
「通勤が不便」で候補者を逃していませんか?送迎バス・住宅補助という選択肢
「求人には興味を持ってもらえている気がするのに、応募まで至らない」——そんな心当たりがあれば、原因は仕事内容でも給与でもなく、通勤かもしれません。
地方では車がないと働けない会社が珍しくありません。しかし求職者の中には、車を持っていない・運転に不安がある・免許取得中といった事情を抱える人が一定数います。そうした人にとって「通勤できるかどうか」は、仕事内容以前に応募するかどうかを左右する条件です。求人票に仕事の魅力をどれだけ書いても、通勤の壁が高いままでは、その先を読んでもらえないことがあります。
「通勤の壁」が応募を止めている
公共交通が弱い地方では、通勤手段は事実上「自家用車」の一択になっている会社が多いです。この前提が、次のような求職者を選考の入り口で振るい落としています。
- 車を持っていない、または家族と共有していて自由に使えない
- 運転免許を取得中・失効中で、今は運転できない
- 高齢の家族の送迎などで車を手放せない
- 遠方から通うには距離があり、ガソリン代・時間の負担が大きい
こうした求職者は、求人票を見た時点で「通勤できないから応募しない」と判断し、離脱していることがあります。応募数が伸びない原因を仕事内容や給与に求める前に、通勤条件そのものが壁になっていないか点検する価値があります。地方の中小企業が採用で勝てる場所の見つけ方で触れた「地方ならではの強み」と同様に、通勤条件も工夫次第で弱みから強みに変えられる要素です。
低コストでできる通勤支援の選択肢
大がかりな投資をしなくても、通勤の壁を下げる方法はいくつかあります。自社の規模や立地に合わせて検討してみてください。
① 送迎バス・乗り合い送迎
最寄り駅やバス停、住宅が集中するエリアから職場まで送迎する仕組みです。専用バスを新規で用意しなくても、既存の社用車や従業員の乗り合いを制度化するだけで始められることもあります。運行時間を絞れば、コストを抑えながら「車がなくても通える」という選択肢を作れます。
② 住宅補助・社宅
職場の近くに住んでもらうことで、そもそも通勤の負担自体をなくす方法です。遠方からの採用を検討している場合や、若年層・単身者をターゲットにする場合に効果が出やすい傾向があります。既存の空き家を借り上げ社宅として活用するなど、地方ならではの低コストな運用方法もあります。
③ 通勤手当の見直し
ガソリン代の実費支給や、上限額の引き上げなど、既存の通勤手当制度を見直すだけでも「遠くても働きやすい」という印象を与えやすくなります。制度変更のみで済むため、他の選択肢より着手のハードルは低いといえます。
④ 相乗り・マッチングの仕組み作り
同じ方向から通う従業員同士をつなげる、簡単な仕組みを作る方法です。専用のシステムを導入しなくても、社内掲示や採用時のヒアリングで「近所の人がいれば紹介する」程度から始められます。
求人票にどう書くか
通勤支援策を用意しても、求人票に書かなければ求職者には伝わりません。「通勤」の項目は給与や仕事内容と同じ扱いで、具体的に書くことが応募につながりやすくなります。
- 「送迎あり」だけでなく、対象エリア・時間帯まで書く
- 「マイカー通勤可」に加えて「送迎バスあり」「相乗り可」など、車がなくても通える手段を明記する
- 住宅補助がある場合は、金額や条件の目安を書く
求人票の「仕事内容」欄はこう書けでも触れているように、抽象的な表現よりも具体的な条件提示の方が応募の判断材料になります。通勤支援についても同様に、「ある・なし」だけでなく中身まで踏み込んで書くと、求職者が自分に合うかどうかを判断しやすくなります。
まず自社の通勤条件を洗い出す
すべての支援策を一度に導入する必要はありません。まずは自社の求人票を見直し、次の点を確認するところから始められます。
- 通勤手段について「マイカー通勤」以外の選択肢を提示できているか
- 通勤条件が原因で離脱していそうな求職者層に心当たりがないか
- 既存の制度(通勤手当・社用車の空き時間など)を、送迎や補助に転用できないか
大きな投資をせずに始められる支援策もあるため、自社の状況に合わせて検討してみてください。通勤条件の見直しだけで応募が変わることもあれば、他の採用課題と合わせて整理した方がよいケースもあります。自社の採用課題全体を点検したい場合は、採用のセルフ診断も参考にしてください。
通勤の壁について気になる点があれば、お気軽にご相談ください。
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