2026年5月19日

「Googleマップの口コミが採用を左右している」——求職者が会社を「調べる」とき何を見ているか

求人票を出してもなかなか応募が来ない。でも求人票の内容には自信がある——そんな場合、もしかすると「口コミ」が壁になっている可能性があります。

求職者が気になる会社を見つけたとき、次にすることは検索です。会社名でGoogleを調べ、Googleマップの口コミや転職口コミサイトを確認することが多いです。そこに出てくる情報が、「応募しようか」の判断に影響することがあります。

求人票や採用ページは自社でコントロールできますが、口コミはそうではありません。この記事では、コントロールが難しい「第三者の評価」にどう向き合うかを解説します。

求職者は応募前に何を調べているか

採用に取り組んでいる経営者に意外と知られていないのが、求職者の「調べる行動」です。

求職者は求人票を見た後、多くの場合、次のような流れで会社を調べます。

  1. 会社名でGoogle検索する
  2. 公式HPや採用ページを確認する
  3. Googleマップで会社名を検索し、口コミ・評価を見る
  4. 転職口コミサイト(IndeedやOpenWork*など)で社員の声を探す
  5. SNSで会社名を検索する

3〜4のステップで「悪い口コミが多い」「評価が低い」「書き込みがまったくない」という状態だと、応募をやめてしまう求職者が出やすくなります。

求職者にとって口コミは「採用担当者が言わない本音」を知る手がかりです。特に若い求職者ほど、こうした第三者情報を重視する傾向があります。

*OpenWork:社員・元社員が給与や職場環境などの評価を匿名で書き込む転職口コミサービス。

Googleマップの口コミが採用に影響する理由

Googleマップは地図アプリですが、会社名で検索すると評価(★の数)と口コミが表示されます。これはお客様からの評価だけでなく、元社員や関係者からの書き込みが含まれることもあります。

採用においてGoogleマップの口コミが影響しやすいのは、次のような理由からです。

  • 検索結果の目立つ位置に表示される
  • 匿名で書けるため「本音」として受け取られやすい
  • 一度書かれると削除が難しい

「うちはBtoB企業だから口コミなんてない」と思っている経営者もいますが、ないこと自体が「情報が少ない会社」という印象につながることがあります。求職者は「何もわからない会社」に応募しにくさを感じやすいです。

悪い口コミがある場合の対処法

悪い口コミを見て慌てる経営者も多いですが、削除依頼が通るのは一部の事実と異なる内容に限られます。内容が実態と異なると証明できる場合を除き、削除はハードルが高いことを理解しておく必要があります。

では、悪い口コミがある場合にできることは何か。

① 事実に基づいた返信を入れる

Googleマップでは、事業者側が口コミに返信できます。感情的に反論するのではなく、「ご意見ありがとうございます。現在、〇〇については改善に取り組んでいます」のように、真摯に受け止める姿勢を示す返信が有効なことがあります。

返信は口コミを書いた人だけでなく、それを見る他の求職者に向けたメッセージでもあります。「悪い口コミがあっても、誠実に対応している会社」という印象を残すことができます。

② 実態の改善を先に行う

口コミの内容が実態を反映している場合は、まず職場環境や対応を改善することが先決です。改善せずに口コミだけ対処しようとしても、同じような評価が繰り返されやすくなります。

③ ポジティブな口コミが増えれば相対的に薄まる

悪い口コミを直接消せなくても、ポジティブな口コミが増えれば評価全体の印象は変わりやすくなります。

ポジティブな評判を積み上げる方法

口コミはお願いして書いてもらうことができます。ただし、見返りを提供して口コミを操作することはGoogleのポリシー違反になるため、避ける必要があります。あくまで「自然な形で」依頼することが前提です。

① 取引先・お客様に依頼する

取引先や顧客に「Googleマップに口コミを書いていただけると助かります」とお願いする方法があります。採用目的ではなく会社全体の評価として積み上げることで、求職者が調べたときの印象が変わりやすくなります。ただし、Googleのポリシーでは特定の顧客のみを選んでポジティブな口コミを依頼することは禁止されています。依頼する場合はすべての取引先・顧客に平等に声をかけるか、Googleの最新ポリシーを事前に確認した上で実施してください

② 退職者に事前に依頼する(円満退職の場合)

円満に退職した元社員に、IndeedやOpenWorkなどの転職口コミサイトへの書き込みをお願いすることも選択肢の一つです。「正直に書いてもらえれば」という姿勢で依頼することで、信頼性のある口コミが増えやすくなります。ただし、IndeedやOpenWorkなど各プラットフォームによっては、企業が従業員・元従業員に口コミを依頼することをポリシーで制限している場合があります。各プラットフォームのポリシーを事前に確認した上で実施してください

③ 在籍社員の声をコンテンツとして自社から発信する

口コミサイトへの依存を減らすには、自社の採用ページやSNSで社員の声を積極的に発信することも有効なアプローチです。「第三者の情報」ではなく「自社の発信」ですが、顔と名前のある社員の声はそれなりの説得力を持ちやすいです。社員インタビューの作り方については求人票には書けない「会社の中身」の伝え方を参考にしてください。

まず今日確認すること

口コミへの対処は、まず「今どんな状態か」を把握することから始まります。

  1. Googleマップで自社名を検索し、口コミの内容と評価を確認する
  2. IndeedやOpenWorkで自社名を検索し、社員の書き込みがないか確認する
  3. 悪い口コミがあれば内容を確認し、返信が必要か判断する

口コミの状況を把握せずに求人票の改善や採用ページ整備を進めても、「調べたときにネガティブな情報が出てくる」という問題は残ります。採用ページの整備については採用ページがない会社のリスクも参考にしてください。

まとめ

  • 求職者は応募前にGoogleマップや転職口コミサイトで会社を調べる
  • 悪い口コミへの対処は「誠実な返信」と「実態の改善」が基本
  • ポジティブな口コミは取引先・元社員への依頼で自然に増やしやすい
  • 口コミに頼りすぎないよう、自社発信の社員の声も並行して積み上げる
  • まず今の口コミ状況を確認することが出発点

採用の入口を整えるのと同じくらい、「調べられたときに何が見えるか」を意識することが採用力につながりやすくなります。


口コミや採用広報の整え方について気になった方は、お気軽にご相談ください。

→ 関連記事: 求人票で差がつく理由 / 社内コンテンツの作り方 / 採用ページがない会社のリスク

上部へスクロール