2026年8月15日
「口コミ書いてください」だけでは書いてもらえない。社員・取引先への頼み方
Googleマップの口コミが採用を左右しているという話をすると、「じゃあ社員にお願いすればいいんですね」と考える経営者は少なくありません。実際に朝礼で「口コミ書いてください」と一言お願いしてみて、それきり誰も書いてくれなかった——という経験がある方もいるのではないでしょうか。
口コミは、頼み方次第で書いてもらえる確率が大きく変わります。この記事では、社員・取引先それぞれへの声かけのタイミング、伝え方の文例、断られにくい頼み方を具体的に解説します。
なぜ「書いてください」だけでは書いてもらえないのか
「口コミ書いてください」という一言が広まりにくいのには理由があります。
- やることが具体的に見えない——「口コミサイトで会社を検索して、口コミ欄を開いて、星をつけて、文章を書く」という手順まで具体的にイメージできるとは限りません
- 後回しにされやすい——業務中に頼まれても「あとでやろう」となり、そのまま忘れられてしまうことがあります
- 何を書けばいいかわからない——特に良い・悪いの感想がすぐに思い浮かばない人は、書くこと自体にハードルを感じることがあります
つまり「お願いする」だけでなく、「やりやすくする」「思い出してもらう」「書く内容のヒントを渡す」という工夫が必要になります。
社員への頼み方
依頼先はGoogleマップではなく転職口コミサイト
社員本人が自社をGoogleマップでレビューすることは、Googleの公式ポリシー上認められていません。現従業員・元従業員による自社への口コミ投稿は利益相反にあたるとされているためです。社員に口コミを依頼する場合は、Googleマップではなく、IndeedやOpenWorkなど在籍中の社員による投稿を前提としている転職口コミサイトへの依頼に絞ってください。Googleマップの口コミを増やしたい場合は、後述の「取引先への頼み方」を参照してください。
ただし、IndeedやOpenWorkなど各プラットフォームによっても、企業が従業員に口コミを依頼すること自体をポリシーで制限している場合があります。依頼前に、利用するプラットフォームの最新ポリシーを確認してください。
タイミングを選ぶ
社員に口コミを依頼するなら、何かポジティブな出来事があった直後が適しています。
- 評価面談で良いフィードバックを伝えた直後
- 社内イベントや懇親会の後
- 表彰・昇給・昇格などのタイミング
「会社に良い感情を持っているとき」に依頼すると、書いてもらいやすい傾向があります。逆に繁忙期や不満が出ているタイミングでの依頼は避けたほうが無難です。
伝え方の文例
抽象的な依頼よりも、手順と所要時間を示した具体的な依頼のほうが動いてもらいやすくなります。
「IndeedかOpenWorkで弊社を検索して、口コミ欄に一言書いてもらえると助かります。星の数と、働いていて感じることを2〜3行で大丈夫です。5分もかからないので、もし時間があるときにお願いできますか」
「2〜3行でいい」「5分で終わる」という具体的な情報を添えることで、心理的なハードルが下がりやすくなります。
書く内容に困っている人へのヒント
何を書けばいいかわからない社員には、視点の例を渡すと書きやすくなります。
- 入社の決め手になったこと
- 働いていて良かったと感じる瞬間
- 会社の雰囲気や人間関係
ただし、内容を指示したり文面を用意して丸写しさせたりすることは避けてください。 口コミサイトの多くは、事業者が投稿内容を誘導・作成することをポリシーで禁止しています。あくまで「書く内容に迷ったときのヒント」として渡し、実際の言葉は本人に委ねる必要があります。
依頼する範囲について
口コミの効果を高めたいからといって、会社に好意的な社員だけを選んで依頼することは避けてください。一部の意見だけが偏って集まると口コミ全体の信頼性が下がりやすくなるだけでなく、プラットフォームの規約に抵触するおそれもあります。依頼する場合は、部署やチーム単位など偏りのない範囲に声をかけるようにしてください。
取引先への頼み方
タイミングを選ぶ
取引先への依頼は、取引や案件が一区切りついたタイミングが適しています。
- 案件が無事に完了した直後
- 契約更新のタイミング
- 感謝を伝える機会(年始の挨拶など)
「ちょうど良い関係性のとき」を逃さないことが、依頼しやすさにつながりやすくなります。
伝え方の文例
取引先への依頼は、社員以上に丁寧な言葉選びが求められます。負担に感じさせない一言を添えることがポイントです。
「いつもお取引いただきありがとうございます。もしお時間がありましたら、Googleマップで弊社の口コミを書いていただけますと励みになります。もちろんお忙しい中で難しければ、お気になさらないでください」
「難しければ気にしないでください」という一文を入れることで、依頼が負担ではなく「お願いベース」であることが伝わりやすくなります。
依頼のタイミングを仕組み化する
取引先への依頼を個人の記憶に頼ると、依頼し忘れが発生しやすくなります。案件完了メールのテンプレートに一文を添えるなど、仕組みとして組み込んでおくと安定して依頼できます。
断られにくい頼み方の共通点
社員・取引先どちらの場合でも、共通して意識しておきたいポイントがあります。
- 「お願いする理由」を伝える——「採用活動のために口コミを増やしたい」など、目的を伝えると協力してもらいやすくなります
- 選択肢として提示する——「難しければ大丈夫です」という逃げ道を用意すると、依頼へのハードルが下がりやすくなります
- 手順をできるだけ短くする——URLを直接送るなど、検索の手間を省く工夫も有効です
- 一度で終わらせようとしない——一度の依頼で書いてもらえなくても、別のタイミングで改めて声をかける余地を残しておきます
まとめ
- 「口コミ書いてください」だけでは、具体的な手順や書く内容が見えず後回しにされやすい
- 社員にはGoogleマップではなく、Indeed・OpenWorkなど転職口コミサイトを依頼先にする(Googleマップは現従業員の自社レビューを利益相反として禁止しているため)
- 社員・取引先とも「良い感情を持っているタイミング」「関係が一区切りついたタイミング」を逃さず、負担に感じさせない言葉選びを意識する
- 口コミの内容を指示・誘導すること、特定の相手だけに偏った依頼をすることはポリシー違反にあたるため避ける
- 「お願いする理由」「選択肢の提示」「手順の簡略化」が、断られにくい頼み方に共通する
口コミは一度の呼びかけで増えるものではありません。タイミングと伝え方を工夫しながら、継続的に声をかけていく姿勢が結果につながりやすくなります。
口コミや採用広報の整え方について気になった方は、お気軽にご相談ください。
→ 関連記事: Googleマップの口コミが採用を左右している / 転職口コミサイトとの向き合い方