2026年5月19日

「地元で就職したい若者」は増えている——Uターン採用で成果を出している会社がやっていること

「地元に帰って働きたいけど、いい求人が見つからない」——地方出身で都市部に出た若者が、こんな言葉を口にすることが増えています。

一方で、「若い人が来ない」と嘆く地方の経営者も少なくありません。

この両者がうまくつながれていない理由の一つは、Uターン希望者に向けた情報発信が不足していることにあります。

Uターン志向の若者は増えている

コロナ禍以降、働き方や生活の拠点を見直す動きが広がりました。都市部の利便性より、地元の安心感・ゆとりある暮らしを選ぶ人が増え、地方移住・Uターン転職への関心は高まっているとみられています。

地方出身で都市部に就職した若者の中には、「いずれ地元に帰りたい」という気持ちを持ちながら、タイミングや理由を探している人が一定数います。結婚・出産・親の介護——こうしたライフイベントをきっかけにUターンを検討するケースも多いです。

この層は「地元に仕事があれば帰る」という状態にあります。地方企業にとっては、採用できる可能性がある人材です。しかし、多くの企業がこの層に向けた発信をしていないため、チャンスが生かされていないことが多いです。

Uターン候補者が気にすること

地元在住の求職者と、Uターン希望者では、会社を選ぶときに気にすることが異なります。

地元在住者は「今の生活に合う職場かどうか」を判断しやすいです。一方、Uターン希望者は「帰ってきてまで働く理由があるか」を考えやすいです。

Uターン候補者が特に気にしやすいポイントを整理すると、次のようなものがあります。

① 地元との関わりを感じられるか
「この会社で働くことが、地元に貢献することにつながる」という感覚は、Uターンを後押しする要素になりやすいです。地域のイベントに関わっている、地元の人や企業との取引がある——こうした情報が会社の雰囲気として伝わると、Uターン希望者の共感を得やすくなります。

② 将来のキャリアが描けるか
都市部でキャリアを積んできた人は、地元に帰ることでキャリアが止まることへの不安を持ちやすいです。「ここで働き続けることで成長できるか」「自分のスキルを活かせるか」が伝わると、Uターンへのハードルが下がりやすくなります。

③ 生活面の情報があるか
住む場所・家賃の目安・子育て環境・交通事情——都市部から移住する場合、生活環境への関心は高いです。会社の情報だけでなく、地域の暮らしについて発信している企業は、Uターン候補者に印象が残りやすくなります。

Uターン候補者に届く情報発信3つのポイント

① 「地元らしさ」を見せる

地域の風景・季節の行事・地元ならではの仕事の様子——こうした発信は、都市部にいるUターン希望者の「帰りたい気持ち」を刺激しやすくなります。求人情報そのものより、「この地元で働く日常」が伝わるコンテンツが響きやすいです。

SNSで「今日の職場の様子」「地元のイベントに参加しました」といった投稿を続けることで、地域の空気感が伝わります。SNS採用の具体的な使い方については採用情報をSNSに投稿しているのに誰も来ない——地方中小企業のSNS採用、正しい使い方も参考にしてください。

② Uターン社員の声を見せる

すでにUターン転職して働いている社員がいれば、その人の声を発信することが特に効果的なアプローチの一つです。

「なぜ地元に帰ってきたか」「帰ってきて良かったこと」「都市部での経験がどう活きているか」——こうしたリアルな声は、同じ状況にあるUターン候補者に刺さりやすくなります。社員インタビューをホームページに掲載したり、SNSで紹介したりするだけで、発信の質が変わりやすくなります。

③ 求人票に「Uターン歓迎」を明記する

ハローワークやIndeedの求人票に「Uターン歓迎」「移住支援あり」「地元出身者が多数活躍中」といった一言を加えるだけで、ターゲットが絞られやすくなります。

地方移住を検討している人が「Uターン 〇〇県 求人」のような検索をすることもあります。求人票にUターン関連のキーワードが入っていると、届きやすくなります。

求人票で差をつける方法については「求人を出しても誰も来ない会社」と「すぐ埋まる会社」の違いとはも参考になります。

地方企業の強みはUターン採用で特に生きやすい

地方中小企業が持つ「転勤なし」「地域とのつながり」「安定した環境」という強みは、Uターン希望者には特に響きやすいです。

都市部でキャリアを積んできた人が地元に帰りたいと思う理由の多くは、「安定した暮らし」「地元での貢献」「ゆとりある生活」です。これらは都市部の大手企業とは異なる価値として、Uターン希望者に響きやすいです。

地方採用の強みの言語化については、地方の中小企業が採用で勝てる場所の見つけ方も参考にしてください。

まとめ

  • コロナ以降、Uターン志向の若者は増えており、地方企業には採用の機会がある
  • Uターン候補者は「地元との関わり」「キャリアの見通し」「生活環境」を特に気にする傾向がある
  • 「地元らしさ」「Uターン社員の声」「求人票へのキーワード追加」の3つが届く発信の入口になりやすい
  • 地方中小企業の強みはUターン採用で特に生かしやすい

Uターン採用は、特別な予算がなくても始められます。まず「Uターン歓迎」の一言を求人票に加えることが、最初の一歩になります。


採用ターゲットの設定や情報発信の方法について、個別にご相談も承っています。気になった方はお気軽にどうぞ。

→ 関連記事: 地方中小企業の採用戦略 / SNS採用の正しい使い方 / 求人票で差をつける方法

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