2026年5月11日
AIに求人票を書かせてみた。その結果と、私が手を入れた理由
「ChatGPTで求人票って作れるの?」と聞かれることが増えてきました。
結論から言うと、作れます。ただ、そのまま使えるかというと、少し話が変わります。私が実際に試した手順と、その過程で気づいたことをまとめます。
1. AIに求人票を作らせてみた
試したのはシンプルな指示です。
「岩手県の建設業、社員30名、未経験歓迎の施工スタッフ求人票を書いてください」
ほぼ即座に出てきました。仕事内容、求めるスキル、待遇、福利厚生——必要な項目はひと通り揃っていて、文章として読むのに問題はありません。
最初は「これで十分では?」と思いました。
2. 読み返して気になったこと
出来上がった求人票をよく見ると、どの会社にでも当てはまる内容になっていました。
- 「アットホームな職場です」
- 「未経験者が活躍しています」
- 「丁寧な研修制度があります」
業種と規模を入力すれば、どの会社でも同じような文章が生成されます。岩手の建設会社でも、大阪の建設会社でも、出てくる内容はほとんど変わりません。
求職者の立場から見ると、「この会社を選ぶ理由」が見えてこない状態です。
3. 私が手を入れた3か所
① 「なぜここで働くのか」を具体的なエピソードに変えた
AIが書いた「安定した職場環境」を削除して、具体的なエピソードに差し替えました。
「例えば、入社3年目のスタッフは、前職の飲食業から転職。現場作業の経験ゼロからスタートし、現在は施工管理の補助を担当しています」
数字と具体的なエピソードが入るだけで、読んだときの印象がぐっと変わります。
② 地域の情報を加えた
「通勤しやすい立地」という表現を、岩手で暮らす人に伝わる情報に変えました。
「北上駅から車で10分。駐車場完備(無料)。冬道でも通いやすいよう、始業時間は8時30分スタート」
「通いやすい」かどうかは、読む人の生活エリアによって全然違います。AIにはこの判断が難しいので、人の手で確認・加筆したい部分です。
③ 本音の一行を加えた
応募をためらっている人に向けて、最後に一文足しました。
「『建設業は体力勝負』と思っている方ほど、一度見学に来てください。案内します」
こういった言葉は、AIにはなかなか書けません。会社の実情を知っている人間だからこそ書ける一行です。
4. AIは「下書きツール」として使うのがちょうどいい
もちろん、AIが役に立たなかった話ではありません。
ゼロから書き始めるよりも、AIが作ったドラフトに手を入れる方が作業はずっと速くなります。構成を考える手間が省けますし、書くべき項目の抜け漏れも防ぎやすいです。
ただ、AIが作るのは「どの会社にも当てはまる平均的な求人票」です。それをそのまま使うと、似たような求人票のなかに埋もれてしまいます。
差をつける部分——具体的なエピソード、地域の情報、会社の本音——は、現場を知っている人間が加えていく必要があります。
まとめ
- AIは短時間で「形の整った求人票」を作ってくれる
- ただし、内容はどの会社にでも当てはまる汎用的なものになりやすい
- 具体的なエピソード・地域情報・会社の本音を加えることで、求職者に刺さる求人票になる
- AIは「下書き」として活用し、仕上げは人の手でやるのがおすすめ
AIがあっても採用担当の役割はなくなりません。むしろ、自社のことをきちんと言語化できる人の役割は、これからも大切であり続けます。
求人票が整ったら、次は「求職者が調べたときに何が見えるか」も確認してみてください。採用ページの役割については、求人票だけで戦っていませんか?採用ページがない会社のリスクにまとめています。